ディクテ Dictée とはフランス語の書き取りのことです。
フランス語は発音する音とスペルが違うことが多いため、聞いた音を正しく書き取りできるようになるための勉強法で、フランスでも小学生から中学生まで訓練しています。
フランス語を学ぶ外国人にとっても有効な勉強法のひとつです。ディクテができるようになると、書き取りはもちろん聞き取りもできるようになります。
わたしのフランス語のディクテの勉強法です。
ディクテのしかた
まずは準備するものから。
- 4色カラーボールペン
- 赤色ボールペン
- ノート
- ディクテ用音声
カラーボールペンは4色揃えば何色でもかまいません。ノートは罫線なしだと書きなぐりやすいのでおすすめです。
- 音声を聞き、書き取る。
- 答え合わせをする。
- 文章を声に出して読む。
- 分析する。
詳しく説明します。
音声を聞き、書き取る
音声を聞き、聞こえた通りに書いていきます。これがディクテです。
一文ずつ区切るか、文章全体を聞いて書き取るかは自分のレベルに合わせて行います。一文ずつ区切って行うほうが聞き取りやすいです。
これを4回繰り返します。聞いて書くを4回です。
1回目では聞き取れなかった語も2〜3回目で聞き取れることもあります。4回目は単語のスペルや複数形・男女性形・時制が合っているかを確認します。
それぞれのディクテではボールペンの色を変えて行います。色の順番は変えずにしましょう。あとで分析する際に分からなくなります。
わたしの場合、1回目黒、2回目緑、3回目青、4回目ピンクとしました。
4回やっても聞き取れない場合は、5回以上やっても聞き取れないです。自分の今の実力はこれくらいなので諦めて答え合わせにすすみましょう。
答え合わせをします
答えのフランス語文章を見て答え合わせをします。聞き取れていない箇所は赤色で書き足します。
意味の分からない単語や表現は赤で意味を書き、単語は別にまとめて覚えるようにするといいです。
文章を声に出して読みます
これが一番大事です。
音声を聞いたりして、きちんと発音できるようにします。文章がすらすらと読めるようになるまで行います。
分析する
これは最初に行い、その後はときどきでかまいません。毎回じゃなくても大丈夫です。
自分がディクテした文章を見て、どこが弱いのかをチェックします。確認する項目は以下の感じです。
- 単語の意味は知っているのか、聞き取れていないだけか
- リエゾンは聞き取れているか
- 男女性形・複数形・時制は合っているか
単語の意味は知っているのか、聞き取れていないだけか
書けなかった単語はもともと知っている単語なのか、知らない単語なのかを確認します。
知っている単語だけど聞き取れなかった場合、その単語の音が身に付いていないということになります。
音を聞き取れないと実際に使えませんので、その単語を何度も声に出して発音して覚えていきます。
知らない単語であれば、単語自体を覚えます。その際は発音もしっかりできるように身につけていきます。
フランス語の単語の覚えかたです。
リエゾンは聞き取れているか
リエゾンは仕組みを覚えたらあとは慣れていくしかありません。
ディクテが終わった後に何度も文章を読んでリエゾンを身につけていくようにします。
文章を何度も読んでいくとリエゾンに慣れていき、会話や文章を読む際にもリエゾンが自然に出てくるようになりました。
男女性形・複数形・時制は合っているか
発音しない複数形のs、女性形のeを忘れていないか。
特に il / ils の活用動詞は他の活用発音と同じであることもあります。il/ilsは前後の文章で判断しなければいけません。
これらの判断は単語だけでなく、前後の文や単語で判断しないといけません。単語だけを聞き取るのに集中するのではなく、文章全体を理解する力も必要となります。
男女性形や複数形や時制は注意しながら聞くと、判断できるようになってきます。
ディクテの分析では、自分がどこが弱いのかを確認していき、次に行う際に注意するようにします。分析をしないと苦手なところが分からないため、延々とディクテだけを続けていってしまうので、ときどき分析をすることをおすすめします。
音読する
ここまでだとほんとにフランス語の書き取りと単語だけの勉強になってしまいます。
なので、フランス語の文章を音読していきます。
最初は音声の後に繰り返して音読したり、シャドーイングしたり、音声なしで音読します。
以上でディクテの勉強が完了です。
ディクテはただ聞き取って書くだけだと書き取りだけの勉強になってしまうのですが、こうやって細かくやっていけば聞き取り書き取りだけでなく、文法や単語の勉強にもなります。
自分の欠点が色々と見えてきますので、初級レベルの頃に勉強するのがおすすめです。ディクテをきちんと勉強していけば効果は大きいと思います。
ディクテにつかえる本・サイトを紹介しています。