アントルメの基本であるシャルロットの作りかたを紹介します。
シャルロットはビスキュイ生地で側面と底の生地を敷き、中にババロアを流し入れた冷たいアントルメです。フランス菓子では、シャルロットの中身はババロアというのがきまりです。
ビスキュイ生地もババロアもバターを加えていないので、フランス菓子の中ではかなり軽めのデザートになります。
シャルロットの材料
*8人分(直径20cm、高さ4.5cmのセルクル型1台分)
ビスキュイ生地(底) | 直径20cm程度 | 1 escargot de biscuit cuillère |
ビスキュイ生地(側面) | 長さ63cm以上、高さ5cm以上 | 1 cartouchière de biscuit cuillère |
ババロア | 600g | crème bavaroise |
赤いフルーツ | 500g | 500g de fruits rouges |
- フルーツは赤いフルーツでなく、どんな果物でも、季節の果物をつかうといいです。中に入れる分(200g程度)は冷凍フルーツでもかまいません。
- ババロアのゼラチンを6g→10gにすると、シャルロットがよりしっかりとして、切り分ける際にキレイに切れます。
ビスキュイ生地とクレーム・ババロアの作りかたの詳細はこちらをご覧ください。
シャルロットを作る道具
- セルクル型(直径20cm、高さ4.5cm) cercle à entremet ø 20cm
- フィルム du Rhodoïd
- 絞り袋 poche
- 口金(10合) douille 10
- 小鍋 casserole
- 泡立て器 fouet
- ゴムベラ maryse
- 大きめのボウル grande saladier
- 氷
シャルロットの作りかた
まずは、ビスキュイ生地とババロアを用意し、シャルロットを組み立てていきます。
ビスキュイ生地を作る
0. オーブンを200℃に予熱しはじめます。
- ボウルに卵白を入れ、泡立て器で混ぜます。
キッチンエイドなどの卓上ミキサーや電動ミキサーをつかうと簡単にできます。泡立て器をつかっててで混ぜる場合は、かなりがんばって混ぜてください。
白砂糖を2〜3回に分けて加えていき混ぜます。
キッチンエイドは最大のスピードに合わせて、1分程度でできあがります。
メレンゲが締まっていて、艶ができます。また、下記の写真のように、泡立て器についたメレンゲに角が立っていたら完璧です。
この角のことをフランスの製菓用語で Bec d’oiseau (ベックドワゾー)といい、「鳥のくちばし」という意味です。
2. メレンゲに卵黄を加え、ゴムベラで混ぜ合わせます。
3. 小麦粉を加えます。ボウルの内側から外側へゴムベラを動かし、切るように混ぜ合わせていきます。これでビスキュイ生地の完成です。
4. 絞り袋にビスキュイ生地を入れます。
5. ビスキュイ生地を絞ります。
- La cartouchière:弾帯(機関銃の弾丸を連結した帯)
- L’escargot:エスカルゴ(かたつむり)
の形に絞ります。
La cartouchière は同じ太さと長さに規則的に絞っていき、長さは62cm以上になるようにし、一列で長さが足りない場合は、二列で絞ります。後に、成形します。
底になる部分は生地を切るため、高さは違ってもかまいませんが、上部の高さはしっかりとそろえておきましょう。
L’escargot はシャルロットの底の部分になり、直径の大きさくらいに絞ります。後に、底の大きさに合わせて切り取ります。
ビスキュイ生地を絞り終えたら、表面に粉糖をしっかりと振りかけます。生地の鏡面にひび割れすることと、軽く焼き色がついて、見た目が美しくなるために粉糖を振りかけます。
6. 200℃の予熱したオーブンで8〜10分焼きます。生地の形や大きさ、オーブンの性能によって、焼き時間が異なります。
焼き上がったら、冷ましておきます。
ババロアを作る
- ゼラチンを冷たい水に漬けます。
2. クレーム・アングレーズを作ります。
3. ゼラチンを絞り、クレーム・アングレーズにゼラチンを加えます。
ゼラチンが溶けたら、表面にラップを貼り、ボウルの底を氷で冷やします。クリームが冷えたら、冷蔵庫で冷やします。
4. 別のボウルに生クリーム入れ、泡立てます。
5. クレーム・アングレーズが20℃くらいに冷えたら、泡立てた生クリームを加え、混ぜ合わせます。
ビスキュイ生地を組み立てる
- 中に入れるフルーツを切ります。
2. ビスキュイ生地を組み立てます。
側面(La cartouchière)のビスキュイ生地を裏面にひっくり返し、セルクルに高さを合わせます。
4.5cmの高さであれば、少し高めの5cm〜5.5cmくらいがちょうどいいです。
底(L’escargot)の部分は直径18cmくらいの大きさに切ります。側面のビスキュイ生地の太さによりますので、まずは大きめに切ってみましょう。
18cmのタルト型などをつかうと、キレイな円に切れます。
セルクル型の内側にフィルムを貼ります。
底のビスキュイ生地を置きます。ぼこぼこした表面の部分が上になります。
側面にビスキュイ生地を置きます。長さが足りない部分は、生地を切って差し込みます。ぎゅうぎゅうになるきつめに差し込むときれいになります。
成形します
ババロアを半分くらい流し入れ、フルーツを入れます。フルーツを手でぎゅっと押さえ、ババロアの中に隙間ができないようにします。
残りのババロアを流し入れます。側面のビスキュイ生地の内側が少し出てくるくらいがちょうどいいです。
表面に飾るフルーツをバランスよく並べていきます。
フルーツは、表面のババロア生地が見えないくらい多めに立体的に飾ると美しく見えます。
こちらはフランボワーズ、ブルーベリー、ぶどう、バナナ、赤りんご、青りんごを飾っています。
こちらはフランボワーズ、ブルーベリー、赤りんごを飾っています。ぜひ、好きなフルーツで飾ってみてください。
できあがりです。
パーティなどの華やかなときにぴったりなアントルメです。特別な時に作ってみてはいかがでしょうか。
ムースをつかったシャルロットの作りかたはこちらをご覧ください。
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