ビューニュが誕生するまでのお話
16世紀に創られたサン・ピエール Saint-Pierre 修道院によって作られたと言われており、ビューニュについての最も古い文献は1538年にあります。
ですので、16世紀半ばにはすでにビューニュというお菓子が存在していました。
ビューニュ Bugne という言葉は、ベニエという意味の bugni というリヨンで使われていた古いフランス語に由来しています。
ビューニュの起源は古く、古代ローマ時代からカーニバル時期の特別な食べものでした。
このお菓子を食べるのはカーニバル(謝肉祭)の最終日です。
このカーニバルの時期が終わると、キリスト教では四旬節と呼ばれる40日間の禁欲生活が始まります。この期間は「1日1度だけの食事」「肉・卵・乳製品は食べてはいけない」という厳しいきまりがありました。
四旬節を迎える前に盛大なお祭り(カーニバル)を開きます。そのお祭りの終わる日がマルディ・グラで、断食の始まる前にたくさんのごちそうを食べていました。ごちそうをたべて、断食期間を乗り切るっていう感じだったんでしょう。
断食を乗り切るため、保存のきかない食材を使い切るために、卵を使って高カロリーな料理を食べていました。そのひとつがビューニュです。
現代では、マルディグラの日だけではなく、1月末くらいから3月の間にずっと店頭で見られます。1月のガレットデロアが終わるか終わらないかの時期に並びはじめます。