プラリン Praline とは砂糖をかけたナッツ類をカラメリゼしたカリッとしたお菓子のことです。
ナッツのまま食べることもありますし、すりつぶしてチョコレートやお菓子の材料として使われることもあります。
フランスの街角の屋台で売られているのを見ることができます。また、スキー場で屋台が出てたり、夏のビーチで売り子さんが売りにくることもあります。小腹がすいたときの気軽なおやつとして人気です。
プラリンの名前の由来
ルイ13世からルイ14世時代に活躍したショワズール公国 Duchée de Choiseul にプレシス・プラスリン伯爵 Plessis-Praslin がいました。彼は女好きで数々の武勇伝で広く知られていました。とてもいい男のようですね…。
[ 画像引用:https://fr.wikipedia.org/wiki/César_de_Choiseul_du_Plessis-Praslin ]
彼の司厨長クレマン・ジュリュゾ Clément Jaluzot がナッツに砂糖をかけたお菓子をつくりました。
そのお菓子をあるパーティのデザートとして出したところ、女性たちにたいへん気に入られました。
女性たちはプレシス・プラスリン伯爵にお菓子にお菓子の名前をたずねました。
伯爵はそこまで考えていなかったので、「ご婦人方に決めていただきましょう」と提案しました。
すると、女性の中から「プラリヌはいかがかしら?」と声が上がりました。
公爵の名前を女性形にしたもので、女好きの公爵にぴったりの名前ですね。
公爵の名前プララン Praslin を女性形にすると(語尾にeをつける)と プラリヌ Prasline となります。
数年後、司厨長のクレマン・ジュリュゾはコンフィズリーの店をモンタルジ Montargis に開店しました。彼はプラリンを売り出し、広く知られるようになっていきました。
モンタルジ Montargis の位置
各地のプラリン菓子
リヨンなどのローヌ・アルプ地方では赤い色の糖衣をからめたプラリンがあります。その赤いプラリンでつくった真っ赤なお菓子がいくつかあります。
この砂糖がけのナッツをローラーで挽いてできたペーストはボンボンチョコレートの中身やお菓子の材料として使われています。
ベルギーではボンボンチョコレートのこと自体をプラリンといいます。プラリンはフランス語で、ドイツ語ではプラリネといい、こちらのほうが聞いたことがあるかもしれませんね。