歴史

フランス近世16世紀に作られていたお菓子

フランス近世16世紀に作られていたお菓子

フランスの近世時代の16世紀には、甘味のつけられたお菓子が見られるようになりました。

特に、小さなタルトであるタルトレットが見られ、生地でつくった器に甘味をくわえたクリームを詰めています。このクリームは甘味と卵、牛乳などの乳製品で作られておりクレーム・パティシエールの原型だと考えられます。

ラトン Raton

フロマージュ・ブランや生クリームなどを詰めたタルトレット。フロマージュ・ブランとはフレッシュチーズのことでヨーグルトのようなチーズのことで、タルトレットは小さなタルトのことをいいます。

フランドル地方ヴァランシエーヌで、節食期間である四旬節に食べられていました。この地方では「残り物」と呼ばれており、アーモンで作った焼き菓子であるマカロンをくわえることもありました。

ジャンブレット Gimblette

アーモンドスライスとオレンジとレモンの皮をくわえた生地を茹でて、オーブンで焼いたお菓子。王冠の形をしている。

ランドック地方アルビの名産である。15世紀からあり、パリの西にあるナンテールという町の修道僧がアルビの信者にレシピを教えたことで広まったと言われている。

クラクラン Craquelin

ビスケットのこと。ブルターニュ、ヴァンデ、フランシュ・コンテなどの北部フランスにあるお菓子。主に、節食期間中の四旬節やクリスマスから新年にかけて食べていた。

作り方はさまざまあり、生地を茹でて焼くものや、発酵をさせないもの、砂糖をくわえないものなどがあった。

北フランスでは、小麦粉に牛乳と酵母をよくこね、砂糖や塩、卵、バターを加えて再びこね、粗い砂糖を混ぜて、オーブンで焼いてつくる。

プープラン Poupelain

シュー生地を焼いたお菓子。

シュー生地を型に入れ1時間半オーブンで焼き、焼き色がついてかたくなった部分を取り除き、砂糖とレモンの皮のみじん切りを入れ、かたい部分を戻し再度1分ほど焼いて作る。

タルムーズ Talmouse

フロマージュ・ブランや生クリーム、卵などをまぜて折込パイ生地でつつんだお菓子。

フランス革命前まではパリ北のサン・ドニで作ったものがおいしいと評判でした。パリ北のサルセルでは、伝統としてパリの大司教にタルムーズを献上していました。

19世紀以降、シュー生地をタルトレット型で焼き、中にパルメザンチーズ入りのカスタードクリームを詰めたポンヌフの一種のこともタルムーズと呼んでいました。

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