フランスのパティスリーの基本であるビスキュイ生地の作りかたの紹介です。
ビスキュイといってもビスケットのことではなく、バターをつかわない軽い食感の生地になります。ビスキュイ生地はアントルメにつかわれる生地で、シャルロットというアントルメでつかわれます。
フランス語で Bisucuit cuillère ビスキュイ・キュイエールといい、「スプーンのビスキュイ」という意味です。絞り袋のない時代にはスプーンをつかって、生地を形作っていたため、この名前がつけられました。今ではスプーンをつかわずに、絞り袋で絞るのですが名前だけが残っています。
ビスキュイ・キュイエールはフランスパティスリーの基本生地のひとつです。本場フランスの作りかたと材料で説明していきます。
必要な道具
- 泡立て器(ハンドミキサー・卓上ミキサー)
- 絞り袋
- 口金(サイズ10)
- ボウル
- ゴムベラ
手動泡立て<ハンドミキサー<卓上ミキサーの順にしっかりとしたメレンゲができます。
ビスキュイ生地の材料
シャルロット(直径20cm)1台分の材料です。
卵白 | 120g | 120g de blanc d’œuf |
白砂糖 | 100g | 100g de sucre blanc |
卵黄 | 80g | 80g de jaune d’œuf |
小麦粉 | 100g | 100g de farine |
粉糖 | 適量 | sucre en poudre |
- 卵はMサイズ(フランスではMoyenサイズ)で4個分です。4個分の卵白で120g、卵黄で80gです。
- 白砂糖はグラニュー糖でも粉糖でもかまいません。
ビスキュイ生地の作りかた
0. オーブンを200℃に予熱しはじめます。
- ボウルに卵白を入れ、泡立て器で混ぜます。
キッチンエイドなどの卓上ミキサーや電動ミキサーをつかうと簡単にできます。泡立て器をつかっててで混ぜる場合は、かなりがんばって混ぜてください。
白砂糖を2〜3回に分けて加えていき混ぜます。
キッチンエイドは最大のスピードに合わせて、1分程度でできあがります。
メレンゲが締まっていて、艶ができます。また、下記の写真のように、泡立て器についたメレンゲに角が立っていたら完璧です。
この角のことをフランスの製菓用語で Bec d’oiseau (ベックドワゾー)といい、「鳥のくちばし」という意味です。
2. メレンゲに卵黄を加え、ゴムベラで混ぜ合わせます。
3. 小麦粉を加えます。ボウルの内側から外側へゴムベラを動かし、切るように混ぜ合わせていきます。これでビスキュイ生地の完成です。
4. 絞り袋にビスキュイ生地を入れます。
5. ビスキュイ生地を絞ります。
シャルロットを作る場合は、
- La cartouchière:弾帯(機関銃の弾丸を連結した帯)
- L’escargot:エスカルゴ(かたつむり)
の形に絞ります。
La cartouchière は同じ太さと長さに規則的に絞っていきます。
底になる部分は生地を切るため、高さは違ってもかまいませんが、上部の高さはしっかりとそろえておきましょう。
La cartouchière はシャルロット型の円周よりも長く、L’escargot は直径よりも大きく絞るようにします。
ビスキュイ生地を絞り終えたら、表面に粉糖をしっかりと振りかけます。生地の鏡面にひび割れすることと、軽く焼き色がついて、見た目が美しくなるために粉糖を振りかけます。
6. 200℃の予熱したオーブンで8〜10分焼きます。生地の形や大きさ、オーブンの性能によって、焼き時間が異なります。
焼けているかどうかを確かめるには、生地に敷いた紙(オーブンシート)の裏を見て、ビスキュイ生地に火が通っていて焼き色がついていたらOKです。焼きすぎると生地がもろくなり、シャルロットなどを成形する時にこわれてしまいます。
おすすめ関連記事
この記事へのコメントはありません。