今回は、リヨンの伝統的な料理が食べれるブション Bouchon のひとつを紹介します。
1928年に開店して今も続いているリヨンでも歴史の古いブションで、Café Comptoir ABEL(カフェ・コントワール・アベル)といいます。ベルクール広場とペーラッシュ駅の間くらいに位置し、静かな住宅街のなかにあります。
おいしいブションの証拠
このブションは、Les Bouchons Lyonnais(レ・ブション・リヨネ)という認定マークのついたブションで、レストランのサービス係はこのマークのついたタブリエ(エブロン)をしてます。
2012年にリヨンの商工会議所と観光案内所によって、料理やサービスの室を保証する認定マークで、認定されたブションにはこのマークが入口に分かりやすく掲示されています。このマークを見つけたら、おいしいブションという証拠なのです。
食事内容
ブション料理は量が多いことも特徴なんです。食べる量の多いフランス人でもお腹いっぱいになるほどの量です。アラカルトで前菜とメインとデザートと選ぶととても量が多くなるので、普通の食欲の方はmenu (コース)を選ぶのをおすすめします。
前菜
まずは、前菜から。
丸ごとのアーティチョークの上にフォアグラのパテが乗ったサラダです。
下のアーティチョークは丸ごとゆでてあります。すごいボリュームです。
もうひとつの前菜。
サラダ・グルマンド(食いしん坊のサラダ)なので、具沢山のサラダです。フォアグラ、生のシャンピニオン、アーティチョーク、インゲン豆などなど、インゲン豆の湯で加減が絶妙でシャキシャキしてたので、日本人好みだと思います。
メイン料理
わたしはクネルのグラタンを選びました。手のひら大の大きさのクネルがやってきます。でかっ!
このブションは、リヨン地方特有のクネル Les quenelles が手作りでおいしいと有名です。
クネルとは?
クネルとは、川魚のカワカマスをすりつぶして、小麦粉・牛乳・たまごを加えて、仔牛肉と鶏などの肉と合わせたもので、見た目はかまぼこみたいな練り物のようで、クネルにベシャメルソースをかけオーブンで焼いた料理です。
ここのレストランはテレビのドキュメンタリーでも特集されてて、シェフが魚をすりつぶすところから作っていました。すごく手間のかかる作業なので、多くのレストランは既製品を使っています。手作りで提供しているレストランは数少ないです。
毎日手作りしているので、新鮮だし、ふわふわとした食感です。クネルはオーブンで焼くことで2倍以上に膨らむんだそうです。なので、ボリュームがあってもふわっとしているので、ぺろっと食べれます。
すべてのブションでのクネルはさすがにまだ試していませんが、今のところここのクネルが一番おいしいです。このクネルを食べて以来、クネルにハマり、ブションでクネルを注文し続けたことがあったのですが(笑)、ここのクネルを超えるクネルには出会っていません。
グラタン皿のまま提供されるので、サービス係がサーブしてくれます。
以前、クネルを食べたときにあまりおいしいとは思わなかったんですが、手作りで新鮮なクネルは全然味が違ってとても美味しいです。
このブションではリヨン名物料理が食べれるのですが、ほとんどのメインがオーブンで焼いた料理で、熱々のオーブン皿で提供されるのが特徴です。付け合わせはピラフ(米)が決まりです。
もうひとつのメイン料理。
こちらもクリームソースで鶏肉料理です。珍しいきのこのモリーユ morille が入っています。
もうこの時点でかなりおなかが一杯で苦しいですけど、デザートは外せません。
デザート
ババ・オ・ロム Baba au Rhum です。
リヨン名物ではなくって、フランス全土で有名なデザートですが、リヨンのブションのデザートによく並んでいます。ブリオッシュにラム酒をつけているので、ラム酒を飲んでいる感じ。酔っぱらいます。
もうひとつはクリーム・キャラメルです。
これも Fait maison(自家製)です。レストランのデザートでは Fait maison を選ぶのがおすすめです。
どの料理もすごくおいしいし、手作りというのも分かるし、おなかが一杯でも食べるのをやめれませんでした。
ぜひおなかをすかせて、このブションに行くことをおすすめします。
レストランの情報
Café Comptoir ABEL カフェ・コントワール・アベル
- 住所:25, rue Guynemer 69002 Lyon
- サイト:Café Comptoir ABEL
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