2017年11月10日(金)〜12日(日)に開催されたサロン・デュ・ショコラ・リヨンの様子を紹介します。テットドール公園の北側にある CITÉ INTERNATIONALE でおこなわれました。
超満員!サロン・デュ・ショコラの会場の様子
世界中で開催されているサロン・デュ・ショコラですが、フランス国内ではパリとマルセイユ、そしてリヨンでおこなわれています。リヨンは会場は、パリや東京に比べると小さいですが、その分内容が濃くなっています。リヨンとその近辺のすごいショコラティエが集まっています。
クーヴェルチュールチョコレートで世界的に有名なヴァローナ Valrhona やヴェイス Weiss 、カカオからチョコレートを作っているベルナション(Bernachon)とセーヴ(SÈVE)、MOFを持ったショコラティエもあります。そういう有名どころのショコラティエによって、全体的なレベルが上がっているのではないかと思います。
実際、デリス・デ・サンスのシェフもピュレなどすべてを手作りして差別化していると言っていましたし。リヨンはショコラトリーの激戦区です。
もともと人気のあるイベントですが、開催期間中は寒くて天気が悪かったせいか、会場は超満員でまっすぐ歩けないくらいの来場者数でした。
もし、来年リヨンのサロン・デュ・ショコラに行くなら、平日の金曜日か午前中に行くことをおすすめします。
注目!リヨンの実力派ショコラティエ
いわゆるパリや東京で知られているショコラトリーは少ないものの、実力のあるショコラティエが揃っています。出展していたリヨンのショコラティエを紹介します。
- PRALUS(プラリュス):ピンクのプラリネの入ったブリオッシュが超絶おいしいところ
- BEL PHILIPPE MOF CHOCOLATIER:MOF取得のショコラティエで、工房はサンテティエンヌにあり、店舗はリヨン市内にあります
- BERNACHON(ベルナション):カカオからチョコレートを作っている世界的に有名なショコラティエ
- CHOCOLATS VOISIN:クッサン・ド・リヨンで有名ですが、創業120年のリヨンの老舗ショコラトリー
- DÉLICES DES SENS:素材はすべて手作りしている今大注目のパティシエ
- FLORENT THEVENON CHOCOLATIER:レーズンや生フルーツをくるんだチョコレートが悶絶するほどおいしいショコラティエ
- PÂTISSERIE BOUILLET:東京にも店舗があるリヨンで有名なパティスリー
- JOËL PATOUILLARD MOF:リヨン近郊の町プリヴァ Priva にあるMOFのショコラティエ
Pralus(プラリュス)が出展していました。ほんとはショコラティエなんですが、チョコレートよりもピンクのプラリネの入ったブリオッシュが人気なんです。それを買い求める人たちの長い行列で、午後には大量に用意していたブリオッシュも完売してました。
ほかのブースの写真も撮りたかったんですが、すごい人人人の群れで撮れませんでしたー。
一流シェフのテクニックが見れる!ルセットライブ
1時間おきに、ショコラティエがチョコレートを使ったデザートを作るライブが開かれています。
こちらはリヨンの近くにある4つ星ホテル Hôtel La Maison d’Anthouard のシェフがチョコレートのパンペルデュを作っています。真ん中がシェフの Cédric Vaujany 氏で、その右側がシェフの右腕の韓国人のヲンさんです。
そのライブを俯瞰してみることもできます。むちゃくちゃ美味しそうな香りが漂ってきます。
その後、試食もあったんですが、チョコレートのしみ込んだパンに甘いオレンジに甘いキャラメルのパンペルデュは当然甘味が強くて、顔がよじれるほど甘すぎたことはヒミツにしておきます。シェフも普段はチョコレートなしで作るけど、今日はサロン・デュ・ショコラだからチョコレートを入れるって言ってたのでイレギュラーなメニューなんでしょう。
大興奮!チョコレートで作ったドレスショー
チョコレートで作ったドレスのショーも毎日開催されています。これはサロン・デュ・ショコラではおなじみのイベントですね。リヨン近郊のショコラティエが作製したチョコレートのドレスが見れます。
では、チョコレートで作った衣装とショコラティエを紹介します。
今年120周年を迎えるリヨンのショコラティエ、ヴォワザン Voisin のドレスです。クサン・ド・リヨンというクッションの形をしたお菓子で有名なのですが、実はショコラティエなんです。
関連記事:リヨンのクッション型のお菓子*クサン・ド・リヨン Coussin de Lyon
こちらは、わたしが好きなパティスリー、デリス・デ・サンス Délices des Sens(デリス・デ・サンス)が作製したドレスです。
最後は、IMT Grenoble というグルノーブルにある専門学校の生徒さんが作製した衣装です。
この男性モデルさんが登場した時は会場がざわつきました。モデルさんもチョコレートのようにワイルドで濃いし、衣装にもぴったりです。
羽のデコレーションをチョコレートで作っているっていうのがすごいですね。チョコレートは25℃になると溶けはじめて、33℃で完全に溶ける性質を持っていますので、チョコレートを本来衣装にすることは不可能なのです。
今回のドレスショーはモデルさんがノリノリに踊ってました。
最後には、ドレスを作製したショコラティエとクリエイターが一緒に登場。
こちらはリヨン市内に店舗があり、MOFのショコラティエ Philippe Bel 氏です。モデルさんにうれしそうです。
ドレスのスカート部分はこんな感じの丸いタブレットをグラデーションで並べています。
どの作品も繊細なチョコレートを衣装にしているってすごい技術だなって思って、圧倒されていたんですけれども、そんな中で唯一違った意味で異彩を放っていたのが、こちらのドレス…。
ペラペラなピンクの衣装にただチョコレートを貼っただけの作品。このショコラティエでは唇の形をしたチョコレートが販売されているんですけど、それを貼っただけ。
観客が一瞬「えっ!?」ってなりました。これだけ手抜きすぎて…。
という感じのリヨンのサロン・デュ・ショコラ2017でした。無性にチョコレートが食べたくなってきます。
いかがでしたか。今回はリヨンで開催されたサロン・デュ・ショコラ2017の様子を紹介しました。ぜひ、来年はリヨンのサロン・デュ・ショコラにも行ってみてはいかがでしょうか。
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こんにちは!いつも楽しみに読ませていただいています!☺️サロンドゥショコラに行けなかったので、とても参考になりました!ありがとうございます。そして、差し出がましいのですが、一つだけ気になったところが…多分Plalusの発音なのですが、プラリュが正しいのではないかと思いますがいかがでしょうか
伊藤さん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございます。
そうですねー、プラリュですよね。訂正しておきます。
これからも間違いがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします!kico