パンデピス Pain d’épicesとはフランス語で「スパイスのパン」という焼き菓子です。フランスではこのスパイスの利いたお菓子がとても人気です。クリスマス時期に多く出回るお菓子です。
わたしはフランスのスパイスの利いた、食べると脳天に突き抜けそうな刺激のあるパンデピスは正直苦手です。たぶん経験上スパイスの利きすぎたものって食べ慣れてないので抵抗があるんだと思います。なので、わたしでも食べれるパンデピスを作ってみました。
これは以前フランス菓子教室でパンデピスを教えた時のレシピです。スパイスのお菓子にあまりなじみのない日本人の口に合うような分量で作っています。何度も試してできたルセットなのでおすすめです。
パンデピスの材料
18cm×7cm パウンド型1台分
たまご | 1個 |
三温糖 | 40g |
はちみつ | 50g |
牛乳 | 80ml |
薄力粉 | 90g |
重曹 | 4g |
オレンジコンフィ | 70g |
シナモン | 小さじ1 |
ジンジャー | 小さじ1/4 |
ナツメグ | 小さじ1/5 |
クローブ | 小さじ1/5 |
アニス | 小さじ1/5 |
- 重曹の代わりにベーキングパウダーを使う場合は、8g加えてください。
- スパイスの量はだいたいで大丈夫です。グラムだと1g以下になるので小さじで表記しています。
スパイスの中でもなじみのあるシナモンが多めのレシピにしました。
パンデピスのスパイスはパンデピス用に配合されたものも販売されています。スパイスを全部そろえるのが面倒な方はこちらをどうぞ。
重曹(じゅうそう)とは?
重曹とは炭酸水素ナトリウムのことで、生地を膨らます作用があります。
重曹の特徴は
- 小麦粉を使った生地を黄色に色付けること
- 独特の苦みがあること
- 生地を寝かせたあとでも膨らむこと
重曹を使用するとき
- 濃い色のお菓子を作る時や焼き上がりの色を濃くしたいとき
- はちみつやチョコレートなどの食材を使用している生地に使うと相性がいい
- 焼成時間が短い生地(蒸しパン)
- まんじゅうやどら焼きなどの和菓子に使う
ベーキングパウダーとの違い
ベーキングパウダーは炭酸水素ナトリウムに重曹のデメリットを改良する助剤というものを加えています。
- 生地の色は濃くならず、苦みありません
- 生地にベーキングパウダーを加えて、すぐに熱を加えないと膨らみにくくなります
今回は、生地を濃くしたいことと、はちみつを加えているため重曹を使っています。ベーキングパウダーを使う場合は重曹の2倍程度の8gを加えてください。
パンデピスを作るために使う道具
今回はボウルに材料を加えて混ぜるだけなので,さほど神経質に道具をそろえなくても大丈夫です。
- 粉ふるい
- ボール(21cm以上)
- 泡だて器
- ゴムベラ
- パウンドケーキ型
- 型紙
*パンデピスは油分のかなり少ない生地のため、型にバターや油を塗っただけでは型から生地が外れにくいため、型紙を使うことをおすすめします。
パンデピスを作る前の準備
薄力粉、重層(またはベーキングパウダー)、スパイス全部を合わせ、ふるう
- オレンジコンフィは細かく刻む
- パウンドケーキ型の内側に型紙を敷いておく
- オーブンを160℃に温めはじめる
作りかた
作りかたはカンタン!ボールに材料を順番に入れ、混ぜていくだけです。
- ボールに卵と砂糖を入れ、混ぜる。
2. 牛乳とはちみつを加え、さらに混ぜ合わせる。
3. 準備しておいた粉類(小麦粉・重曹・スパイス)とオレンジコンフィを加え、混ぜ合わせる。
4. 型に流し、オーブンに入れ160℃で50~60分焼く。
5. 焼きあがったら、型から出し粗熱を取る。
できあがりです♪
スパイスが苦手だから〜って極限までスパイスを減らすと、こんな感じのうっすいパンデピスができあがります。それはそれでおいしいんだけど、やっぱり焦げ茶色でないとパンデピスって感じがしないものです。
ぜひお試しください!
- リアルお菓子の家:アルザスお菓子の歴史博物館【パンデピス博物館】
- 本場ディジョンへパンデピス探し:本場ディジョンのパンデピスを求めて行ってみた!|ミュロ・エ・プチジャン Mulot et Petitjean
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もっちりしっとり系で好みの味でした!
ベーキングパウダーの量が記載無いです。
まりんこさん、コメントありがとうございます。
好みの味で良かったです。
今回のパンデピスは、ベーキングパウダーの代わりに重曹を使っています。
理由を記事に追記していますので、ご覧いただければと思います。kico