このお菓子の家は1806年に開店し、200年以上前から続いている老舗のお菓子屋さんです。その2階にパンデピス博物館が併設されています。
1階のパティスリーの店員さんから博物館のことを教えてもらったので、さっそく行ってみます。
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パンデピス博物館
お店を出て、右に回ると2階に上がる階段があります。
入口ではアルザス民族衣装の女の子 HANSI がお出迎え。
木でできた階段を上っていき、2階にパンデピス博物館があります。受付の人もだれもいません。
お菓子型は700個以上が所狭しと並べられています。
アルザスの陶器でできたクグロフ型は400個以上、18〜19世紀のクッキー型などのお菓子型は300個以上。クッキー型はパンデピスを作るのに利用されます。
クグロフ型もクッキー型も今と変わらない形ということにおどろき!
お菓子の形はさまざまありますが、ひとつひとつ意味をもっています。
- クグロフ Le Kouglof 太陽
- 子供 Le pompon 子供の頃のキリスト
- 魚 Le poisson キリスト教
- ハート le coeur キリストの情熱
- ユリの花 La fleur de lys 王国のエンブレム
- ザリガニ L’écrevisse 多産のシンボル
日本でいうとお正月のおせちのそれぞれの料理を意味するものに近いのかも。フランスはキリスト教を基準とした考え方ですね。
開店以来使われてきたお菓子の型や当時のキッチンを再現したものや昔の広告などが、350㎡の広さに10,000のオブジェが並べられているそうです。
室内は空気がキンっと冷えててとても冷たいのですが、太陽の光が差し込み、古い木のにおいがしてとても居心地がいい空間でした。
金属のパンデピス型はいつの頃から使われているのか知りたかったので、すごく楽しい。
陶器や木型は昔から使われていることは想像できたけど、金属加工ができるようになったのはどの時代だろうって。
クグロフの陶器型やパンデピスの木型、金属のパンデピス型がたくさん並べられていました。
木製の型のへこみにパンデピスの生地を入れこんで、形を付けていきます。今でも売っているし、使っている道具なんです。これもキリスト教に関係するものの形が多いです。
金属のパンデピス型も当時から使われていました。結構細かい部分のある型も作られていて驚きです。技術的には今とさほど変わらないんですね。
その他にも、昔のパンデピスの広告、18世紀に使われていた家具や食器、おもちゃも展示されています。
1日中いても飽きないくらい気に入りました。お菓子好きにはかなりおすすめの博物館で、わざわざでも来る価値あり。
名残惜しいですが、そろそろパンデピス博物館を後にします。
最後にキッチンも見学させてもらいました。この日はパティシエたちはお休みだったようです。
帰りの電車は1時間に1本あるので、この町でランチして戻ろうかと考えていたけど、
今日はクリスマス翌日の12月26日、日本でいうと1月2日みたいなもので、町はひっそりとしていてお店はどこも開いていません。というか近くにはお店は見当たらなかったのだけど。
ということで、予定よりも1本早めの電車でストラスブールに戻ります。
11:57 ゲルトウィラー 出発 Gertwiller
12:41 ストラスブール駅到着 Strasbourg Gare
TER テー・ウー・エル 7.40ユーロ
店舗情報
Musée du pain d’épices et de l’art populaire alsacien パンデピスとアルザス民族アートの博物館
- 住所:110 Rue Principale 67140 Gertwiller France
- 営業時間:月曜〜金曜 8h-12h et 13h30-18h、土曜 8h-12h et 14h-18h、日曜 10h-12h et 14h-18h
ちょっと遠いですが、ぜひ訪れる価値あり!
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