ブーランジュリー&パティスリーでの手伝いが終わりました。
1ヶ月間と短い間でしたが、ひさびさの仕事で最初は若干戸惑うこともあったけれども、なんとか無事に終わりました。
最初はお菓子作りを教えるはずでしたが、ちょうどシェフがインフルエンザにかかったり、パティシエがひとり減ったりとが重なったので、よく働きました。わたしが以前自営業のときに作ったオリジナルのクッキーも作って、店に並べてもらうこともできました。喜んでもらえて本当にうれしい。
フランスのパティスリーと日本のブーランジュリーで働いたので、その違いはどんなところにあるのかをまとめてみました。
わたしが経験したのは、日本ではブーランジュリー、フランスではパティスリーです。この店で比べてみたいと思います。
- わたしが働いた地元密着型のパティスリー:働いているお菓子屋さんの紹介*フランスパティスリー研修日記
- フランスパティスリーで研修:パティスリー研修日記
日本は時間は無限、フランスは時間は有限っていう考え方
日本のブーランジュリーでは、開始時間は決まっていましたが、終わる時間は当日に作らないといけないパンを作り終えたときでした。
例えば、いちごの季節にいちごフェアをするときには通常の仕事プラスで作るし、新商品が出る時もケイタリングの注文が入った時も、ギフトボックスを作る時も同様です。ほかの作業を減らすというわけではなく、プラスで作るんです。
その場合、当然、通常の時間では足りないので多めに働くことになります。
この考え方って、ブーランジュリーだけでなく、ほかの仕事でも同じことがいえると思います。わたしがサラリーマンの時も自分の仕事を終えないと帰れなかったですもん。
おそらく半日近くは仕事をしてるんじゃないのかなぁって思います。やっぱり日本人は働き者だなぁ。
一方、フランスでの労働時間は週35時間と決まっています。朝は6時から仕事をはじめて、終わるのは日によって違いますがだいたい昼前くらい。大きな店では交代制で朝から夕方まで厨房が稼働していますが、小さい店では全員が昼前に終わるようになっていました。
時間があらかじめ決まっているので、パティスリーを作る数量もだいたい決まってしまいます。季節のビューニュっていう揚げ菓子を作る時期には、少し通常のお菓子が減っていたこともありました。
でも、本当に忙しくなるクリスマス前後の時期は例外で、残業して働きます。パティスリーが年で一番売れる時期なので、朝から晩まで働くんだそうです。
日本はすべてはお客様のために
残業したり長時間働くのは、すべてはお客様が喜んでくれるため。
ビールのキャッチみたいだけど。
すべてはこの言葉につながっているんでしょうね。これを目的にして働いているっていうことをひしひしと感じます。
一方、フランスはどうかというと…、お客様のために!っていうことは感じたことはないかなぁ…。
どっちかと言うと、パティシエやブーランジェが主導している感じ。
日本は新商品や流行に積極的
日本ってミーハーなんだなぁと思います。流行好き。キライじゃない、むしろ好き。
フランスのパン屋さんは定番が多くって飽きることもあります。定番もおいしそうなんだけどね、どの店でもだいたい同じだから。
日本のブーランジュリーでは新しいパンを常に求めていて、新しいレシピにも積極的だと思います。ブーランジュリーに限らず、日本ではコンビニやスーパーなどどんな店でも新しい商品をよく見ます。
フランスのパティスリーでは、有名店で働いてた時は流行に敏感で、新商品も頻繁に作っていました。クリスマスのブッシュドノエルなどの季節のパティスリーは毎年新しいものを発表しています。
地元密着型の小さなパティスリーでは、ほとんどが定番商品でした。オペラ、タルトシトロン、ミルフィーユなどなどフランスで人気のパティスリーや地方菓子などの定番の商品でした。
数年前に働いていたその店に最近行ってみたら、やっぱり同じパティスリーが並んでました。パティシエが変わったので形が以前とは少し違っていましたけど、それ以外は同じ定番商品。地元の人たちも新しいものは求めてないのかもしれないです。
一部の有名店を除いては、フランスのブーランジュリーに行ったら、どこに行ってもある程度似たようなパンが並んでます。形や大きさがちょっと違うくらい。
まとめ
以上、わたしの経験したフランスと日本のパティスリーの違いです。
パティスリーで働くのであればフランスのほうが労働時間的にはいいですよね。
女性の場合、パティシエになりたいって専門学校などに入学する人数は多いのですが、働き始めるとなかなか続かないらしいです。日本だと労働時間が長過ぎるからが原因のひとつなんだそうです。パティスリーってかわいらしいイメージはありますが自分くらいの大きさのボウルや20kgのバターを運んだりと肉体労働が多いんですよね。
日本とフランスのパティスリーに並んでいるケーキ類はちょっと似たようなものですが、実際にフランスと日本で働いてみるとぜんぜん感覚が違いました。フランスのパティスリーに行かれたときに思い出してみてください。
おまけ:パン屋さんとお菓子屋さんのフランス語
- Boulangerie(ブーランジュリー):パン屋さん
- Boulanger, Boulangère:パン職人
- Pâtisserie(パティスリー):お菓子屋さん、お菓子
- Pâtissier, Pâtissière:菓子職人
- Viennoiserie(ヴィノワズリー):パイ生地やパン生地などの菓子パン。ブリオッシュやクロワッサン、パンオショコラなど
- apprentissage(アプロンティサージュ):研修生
おすすめ関連記事
この記事へのコメントはありません。