コックの歴史と由来
コックは南フランスの海沿いの小さな町で生まれました。
その町はベジエ Béziers といい、ランドック・ルシヨン地方の人口は7万人くらいの中規模の町です。世界遺産であるミディ運河が流れていて、それを利用した交通の要所として昔から栄えていました。
ベジエの場所
古いけど装飾が美しいテラスのある状態の良いアパルトマンが多く残っており、昔はブルジョワの町としてお金持ちの住む町でした。
3世紀に、アフロディーズ Saint Aphrodise がキリスト教を広めるために、エジプトからベジエにやってきました。
彼はらくだを一頭連れてきました。ベジエの人々は彼をあたたかく迎え入れました。
数年後、彼が亡くなり、らくだが残されました。
ところが、市長はらくだの面倒を見ることを拒否しました。
そのかわり町の陶芸家の家族が引き受け、らくだを飼うことにしました。
その後、アフロディーズ Aphrodise は聖人として認められ、町がらくだの面倒を見ることができるようになりました。
その陶芸家の家族には、らくだの維持費や家が町から提供されました。
らくだが死んだ際には、通りに「らくだ通り」rue du chameau と名付けられました。現在はマルベック通り rue Malbec と名前が変わっています。
毎年おこなわれるアフロディーズの祭り La fête de Saint Aphrodise で、このコックが祭りのシンボルとして提供されています。
ただ、ベジエの町のブーランジュリーでは年中、このコックを置いていますので、いつでも食べれます。